PEOPLE
人々
都心から少し離れた町に、古い屋敷と道場があります。
冬凪の家の人々は、町でなびきかけた人を、
そっと引き止めます。
冬凪の家
妹・高校二年生。屋敷の道場の師範代
凪
「その話、一度止まって。」
明るく、まっすぐ。道場で稽古をつけるかたわら、町で誰かが危ない話に乗りかけていると、同級生でもハルさんでも、止めに行く。危ない相手には一人で向かわず、兄や祖父、警察につなぐ。
役目町の人を止める/稽古の指南役
兄・陶芸家。屋敷の主
幸村
「少しだけ、話を聞かせてください。」
穏やかで、よく見る人。土のわずかな違いを見分ける目で、手口の中の違和感を見抜く。凪が町で止めた話の裏側を、機材の間で調べる。ネットの手口はここで解く。
役目手口を解く/機材の間の主
祖父・元警察官(警視正)。町の防犯協会の会長
平蔵
「備えは、今日のうちに。」
長く警察に勤め、退いたあとは町の防犯協会を率いる。屋敷の道場の師範でもある。講話や見守りを通して、今日からできる備えを町に広めている。
役目備えを伝える/町とつなぐ
祖母・屋敷を切り盛りする人
千代
「まずは、お茶にしましょう。」
おっとりとして、人が自然と集まってくる。町の困りごとは、たいてい千代のお茶の席から屋敷に届く。張り詰めた日の終わりに、家族にお茶をいれる。
役目屋敷の癒し
町の警察官
刑事・刑事。地元の警察署の生活安全課で、特殊詐欺を追う
青嶋
「本物は、電話でそこまで言いません。」
真壁の後輩。受け子やかけ子を追う実務の人で、「今週、町で出た手口」を屋敷に持ってくる。口数は少なく、手口の細部は言わない。言うのは出口だけ。
役目手口を追い、届け出を受ける
町の人々
風は、誰にでも吹きます。稽古では、この人たちの前に手口が現れます。

葵
高校二年生。凪のクラスメイト
人なつこく、友だちが多い。SNSでつながった人の話も、つい信じてしまう。

佐々木さん
都心に通う会社員
仕事が忙しく、連絡にはすぐ応じる。電話や通知の先で、手口に出会う。

宮本くん
大学生。凪の道場の元門下生
一人暮らしで、アルバイトをしながら通学。スマホに届く儲け話や求人に出会う。

柴田さん
商店街の和菓子屋「柴田屋」の女将
千代の昔なじみ。頼まれると断れない性分。店にも家にも、いろいろな人がやって来る。

ハルさん
一人暮らし。千代のお茶飲み友だち
遠くに住む息子や孫を気にかけている。固定電話がよく鳴る。

堅吾さん
元会社員。防犯協会の会員
几帳面で、町の見回りにも熱心。自分のことはしっかり守れていると思っている。

稲葉さん
町役場の福祉課、一年目
窓口で、年配の方の話を毎日聞いている。役所の中では「役所からそんな電話はしません」と言える側。一人暮らしを始めたばかりで、スマホに届く儲け話や買い物の話には、まだ慣れていない。

源さん
町の水道屋。配管も給湯器もエアコンも直す
「水道局の委託」「配管の点検」「給湯器が危ない」——その手の口上は、本物の仕事を知っているから一目で嘘と分かる。町の人が点検商法に遭いかけると、凪が源さんを呼びに行く。ただ、資材の前払いを求める新しい取引先や、そろそろ考え始めた退職金の話になると、腕の良さは役に立たない。

千早さん
二人の子を育てる母
毎日が時間との勝負。買い物はほとんどスマホで、子どものゲームも、学校の連絡も、スマホの中にある。忙しい人ほど、急かす相手に弱い。

渚さん
訪問介護のヘルパー
ハルさんの家にも通っている。利用者の家で、怪しい契約書や不在票に気づくことが多い。自分のことになると、副業や資格の話に目が行く。

浜さん
宅配のドライバー。町の全部の家を知っている
本物の不在票がどういうものか、本物の配達がどう来るかを、体で知っている。だから偽の不在票や偽SMSは見抜ける側。一方で、車を停めた隙の車上ねらいや、「高収入の運び」の誘いは、この仕事の近くに来る。
登場する人物・町・団体は、すべて架空のものです。